住宅ローンの審査時に、不動産の担保力不足や借り手の年収が少ないなどの理由で満足のいく借入金額の承認が得られない場合があります。
通常、その場合には不動産の購入自体を諦める事になりますが、諦めきれない場合に担保不足を補う方法として、親など第三者の所有不動産を共同担保にする「担保提供」(物上保証)と言われるものがあります。
ただ、一度担保提供すると担保から外すのが極めて難しく、万一、主債務者が任意売却を行わなければならない状況に陥ると、担保提供した不動産を売却したり、担保提供者が債務者に代わってお金を支払ったケースを何度も見てきました。
この様なケースを見てきたからこそ声を大にして言いますが、担保提供までして住宅ローンを組むのはよほどの理由がない限り止めるべきです。もし現在、担保提供してしまっているならば、住宅ローンの返済が止まる前に金融機関と交渉し、提供不動産を担保から外す交渉をお勧めします。金融機関は返済が止まれば共同担保のどちらからでも競売が可能で、交渉の選択肢がどんどん狭まります。